おぎの雄太郎 日記

2026.9.25

府中市 学びの多様化学校について | 府中市議会議員 おぎの雄太郎

府中市議会議員のおぎの雄太郎です。

府中市では、不登校の状態にある児童・生徒が増加しており、教育現場における重要な課題となっています。背景や要因が多様化する中、従来の学校環境だけでは十分に対応しきれないケースもあり、学習機会の保障や学校とのつながりの維持、さらには将来の社会的自立を見据えた支援の充実が求められています。

こうした課題に対応するため、府中市では令和7年4月に「学びの多様化学校 かがやき」を開設しました。浅間中学校の分教室として設置されており、生徒は在籍校の学籍を維持したまま、少人数で落ち着いた環境の中で学ぶことができます。既存の学校を基盤としながら、柔軟な教育課程を編成できることが特徴です。

一方、他自治体では、さらに異なる形態の学びの多様化学校が設置されています。

八王子市の「高尾山学園」は、平成16年4月に開校した公立の小中一貫校です。不登校の児童・生徒を対象とし、心の安定を図りながら、少人数による学習支援や体験的な学習、集団活動などを行っています。心理相談員やスクールカウンセラー、プレイルーム指導員、指導補助員など、多様な職種が連携する支援体制も特徴です。

また、八王子市では高尾山学園を不登校対策の拠点として位置付け、登校支援チームを学園内に配置しています。適応指導教室から高尾山学園への転学、在籍校での支援など、子どもの状態に応じて複数の支援につなげる体制が構築されています。

世田谷区では、令和4年4月に世田谷中学校の分教室「ねいろ」を開設したのに加え、令和8年4月には「北沢学園中学校」を開校しました。

北沢学園中学校は、1つの学校全体を学びの多様化学校とする「本校型」で、各学年20名、全体で60名の定員となっています。プレイルームやリラックスルーム、特別教室、体育館、校庭など、学校としての設備を備え、異学年交流や体験活動なども取り入れています。

一方、世田谷中学校分教室「ねいろ」は、既存の学校の一部に設置する「分教室型」です。同じ学びの多様化学校であっても、分教室型と本校型では、施設や運営体制、教育環境のつくり方に違いがあります。世田谷区では、この両方の形態を設けることで、生徒の多様な状況に対応しています。

府中市においても、まずは「かがやき」の取組を着実に進め、その成果や課題を検証していくことが重要です。その上で、現在の分教室型だけでは対応が難しい生徒や、より独立した環境で学ぶことが適している生徒への支援についても、選択肢として検討していく必要があります。

不登校への支援は、単に学校へ戻ることだけを目標とするものではありません。一人ひとりの状況に応じて、安心して学ぶことができ、人とのつながりを持ちながら、それぞれの進路や将来の社会的自立につなげていくことが大切です。

八王子市の高尾山学園や、世田谷区の北沢学園中学校など、先行する自治体の取組を参考にしながら、府中市においても「かがやき」の充実に加え、将来的な本校型の学びの多様化学校の可能性も含め、より多様な学びの場を整えていくことを議会から提案してまいります。