府中市 八王子市「桑都の杜」に学ぶ本を借りない図書館の新しい可能性 | 府中市議会議員 おぎの雄太郎
府中市議会議員のおぎの雄太郎です。
先日ご紹介した八王子市の複合施設「桑都の杜」。今回は、その中に整備された「いこいライブラリ」に注目したいと思います。
この施設の大きな特徴は、従来の図書館とは異なり、館内の本の貸出を行わないという点です。約3万5,000冊の本が所蔵され、児童書や絵本、漫画、若い世代向けの本などを中心に、テーマごとに本が並べられています。本を借りることよりも、本との偶然の出会いや、館内で過ごす時間を大切にするという新しい考え方です。
館内は静かに読書をするだけの場所ではなく、会話を楽しみながら本を読める空間となっています。乳幼児と一緒に絵本を楽しめる「おやこひろば」のほか、電源やWi-Fiを備えた自習室、ミーティングルームなども設置されています。また、館内の本は手続きをすれば公園やテラスに持ち出して読むこともでき、場所にとらわれない読書体験が用意されています。
一方、従来の図書館サービスがなくなったわけではありません。他の図書館で予約した資料の受け取りや返却にも対応しており、予約本を受け取れるロッカーも設置されています。つまり、資料を貸し出す従来型の図書館と、読書や交流、滞在を楽しむライブラリの機能を組み合わせている点も特徴です。
府中市においても、図書館は本を借りる場所という役割に加え、子どもから高齢者まで、誰もが気軽に立ち寄り、自分の時間を過ごせる居場所としての可能性を持っています。今後、新たな図書館や公共施設の整備を検討する際には、従来の貸出機能との役割分担、運営コスト、利用者ニーズなどを踏まえながら、こうした新しい図書館のあり方も参考にしていきたいと考えています。