【府中市】 23区で相次ぐ民泊規制の強化と多摩地域への影響 | 府中市議会議員 おぎの雄太郎
府中市議会議員のおぎの雄太郎です。
近年、外国人観光客の増加などを背景に、住宅やマンションの一室を宿泊施設として利用する「民泊」が広がっています。一方で、宿泊者による騒音やごみ出しルールの不徹底、管理者不在による防犯上の問題など、地域住民の生活環境への影響が課題となっています。
住宅宿泊事業法では、民泊の営業日数を年間180日以内と定めていますが、自治体は条例によって、地域や期間を限定した営業制限を設けることができます。
こうした中、東京都内の自治体では、民泊に対する規制を強化する動きが広がっています。台東区では、令和8年10月から新規届出施設の平日営業を禁止。新宿区では、住宅地や学校周辺での営業を原則禁止する方向で条例改正を検討しており、豊島区でも令和8年12月から規制を強化する予定です。
一方、多摩地域では、保健所を設置している八王子市と町田市を除き、民泊の届出受理や監督、条例による営業制限の権限は東京都が持っています。そのため、府中市を含む多くの自治体では、独自に民泊の営業を規制することが難しい状況にあります。
府中市内でも、既に50件を超える住宅宿泊事業の届出がなされています。また、近年では「資産運用型」をうたったワンルームマンションの建設計画も見られ、民泊への転用を懸念する周辺住民の声も上がっています。
こうした状況を踏まえ、9月30日に閉会した令和8年第3回府中市議会定例会では、「多摩地域を対象とした実効性ある民泊対策の推進を求める意見書」が全会一致で採択されました。
意見書では、東京都に対し、多摩地域における民泊の実態調査や、住宅地・教育施設周辺を対象とした実効性ある規制の推進を求めています。また、資産運用型マンションなどにおける民泊について、管理者の常駐やICTを活用した管理体制の強化も要望しています。
民泊は、観光振興や宿泊需要への対応という役割がある一方で、地域住民の安全で安心な生活環境との両立が欠かせません。特別区で規制が強化されることにより、規制の及ばない多摩地域に民泊施設が集中することも懸念されます。
今後も東京都の動向を注視するとともに、府中市においても、市民の皆さんが安心して暮らせる住環境の確保に向けて取り組んでまいります。