府中市 渋谷区が進める生理用品提供の実証実験について | 府中市議会議員 おぎの雄太郎

渋谷区は2025年10月15日から、区内22施設に生理用ナプキンディスペンサーを設置し、無料で利用できる環境を整備する実証実験を実施しました。急な生理や体調不良への対応を支援するとともに、生理の貧困や月経に関する理解不足の解消を目的とした取り組みです。ディスペンサーは個包装のナプキンを1枚ずつ取り出せる仕様で、衛生面と心理的安全性に配慮した設計となっています。
設置場所は区役所本庁舎、図書館、スポーツセンター、健康プラザなど、区民が日常的に利用する公共施設が中心です。渋谷区は一般社団法人渋谷未来デザインおよびユニ・チャーム株式会社と連携し、都市生活の中で誰もが安心して過ごせる環境づくりを進めています。
実証期間73日間で14,874枚の生理用品が提供され、利用者アンケート223件の分析では、政策への支持が93.7%、継続希望が93.3%と高い評価が示されました。急な生理への対応経験がある人は77.1%にのぼり、公共施設で生理用品を提供することが安心感につながることが明らかになっています。特に区役所本庁舎では利用が集中し、行政手続きで多様な人が訪れる施設におけるニーズの高さが確認されました。
また、経済的理由で生理用品の購入が難しいと回答した人は10%であり、生理の貧困が依然として存在することも示されています。スポーツ施設や図書館など、滞在時間が長い施設でも一定の利用が確認され、公共空間における生理用品提供の必要性が可視化されました。
Womens Wellness Action が公表したレポートでは、補充体制や設置場所の選定、過剰取得への対策、相談窓口との連携など、制度化に向けた論点が整理されています。ディスペンサーの存在自体が安心感につながるとの声も多く、公共空間における生理用品提供が都市のセーフティネットとして機能し得ることが示唆されています。
渋谷区はこれまでも女性の健康推進プロジェクトを継続しており、月経をテーマとした啓発活動や社会的課題の議論を進めてきました。今回の実証実験はその延長線上に位置づけられ、区民のニーズ把握や今後の施策検討に活用される予定です。都市における新たな公共サービスのあり方を示す取り組みとして、他自治体への波及も期待されます。